南山生

一切妥協することなく、「勝利」のために努力し続けた4年間。体育会のリーダーとして、「心技体」の大切さについて熱く語る!

法学部 法律学科 4年
城戸 健世さん(2025年10月取材)

一年に一度、南山大学と上智大学の体育団体が数十種目の競技を行うスポーツ対抗戦「上南戦」。1年生の頃から上南戦実行委員会のメンバーとして活動していた城戸さんは、3年生では上南戦実行委員長を、4年生の今年は体育会執行委員長を務めました。その一方で部活動は柔道部に所属し、3年生の時には主将として熱心に、部員たちの指導にもあたったそうです。
今回は城戸さんに、上南戦を終えた今の思いやスポーツにかける情熱などについて伺いました。

 

―まず、上南戦実行委員会のメンバーとして活動することになった経緯を教えてください。

1年生の時に、柔道部の先輩に声をかけていただいたのがきっかけです。体育会や上南戦実行委員会の説明なしに「チーフか委員、どっちがいい?」と聞かれ、深く考えずに答えたのが始まりでした。その2か月後には、上南戦実行委員会グッズチーフとして活動することになっていて…。要は、先輩に騙されたような形で実行委員会のメンバーになりました。当時は「面倒なことになったな」と思っていましたが、今となってはその先輩には感謝しています。

―そこから、3年生で上南戦実行委員長、4年生で体育会執行委員長を務めることになったんですね。

 

▲上南戦実行委員長としてスピーチをしているとき

はい。3年生になるタイミングで、前委員長の推薦を受けて上南戦実行委員長を引き受けることになりました。選手と主将、そして実行委員長の3つの役割を担うことになったのですが、これがなかなか大変でしたね。OBの方にも「その3つを同時にやる人はここ何年もいなかった」と言われました。また、本学でのホーム開催だったため苦労も大きく、内心「来年は体育会の委員長は務めないでおこう」と考えたりもしていました。ただ、副委員長をはじめとした仲間たちが「城戸が委員長を務めるなら、私たちも体育会執行部で活動する」と言ってくれて、その言葉に後押しされる形で、4年生で体育会執行委員長を務めることになったんです。

―それはうれしいですね!

そうですね。上南戦が無事終わった後、「城戸がリーダーでよかった」と長文のメッセージをもらったりもしたのですが、感謝されるなんて思ってもいなかったので驚きました。こちらがお礼を言いたいくらいなのにと、すごくうれしかったのを覚えています

―その翌年に体育会執行委員長になるわけですが、リーダーとしてどのようなことを心掛けていましたか?

いくつかありますが、一番は「個々の能力とそれに対するイメージをつけておくこと」です。簡単に言うと、一人ひとりの能力や個性に合った仕事を割り振るようにしていました。得意不得意もあると思うので、コミュニケーションをとるのが上手い人には各団体とのやりとりを任せたり、数字に強い人には会計をお願いしたりと、それぞれの特性を見極めるよう心掛けていました。「相手に合わせて仕事を割り振っている」と伝わってしまわないよう、言葉や態度には十分気を付けていましたが、時には相手に不快な思いをさせることもあったと思います。そこはもう、1000人規模の体育会生をまとめる上で仕方のないことだと割り切るしかなかったですね。

―今回の上南戦を終えて、今の率直な気持ちを教えてください。

試合を終えて残ったのは悔しさだけであり、結果には全く満足していません。今回の上南戦を通して、南山大学体育会が大きく成長したとも思っていません。私にとって重要なのはあくまで「結果」であり、負けた以上は、どれだけ汗を流していても何の価値もないと思っているからです。ただし、私にできることは100%の力ですべてやり尽くしたと確信しており、後悔は一切ありません。「勝ち負けよりも努力の過程に価値がある」「勝敗よりも上智大学との交流に意義がある」といった考えに一部は賛同しますが、それは勝者が口にしてこそ意味を持つもの。何年も連続で敗れている私たちが語ればただの負け惜しみです。スポーツをやる以上は絶対に勝ちを目指すべきなのに、様々な競技を見る中で「負けたら終わり」という覚悟で臨んでいる団体が少なかったのは残念でした。
 

 

▲大学4年時、上南戦に向けた練習

―南山大学が勝利を収めるために足りていないのは何だと思いますか?

一言で表すと「熱意」ですね。「勝ちに徹底的にこだわる」という姿勢がみえてこないと、来年も再来年も同じ結果になってしまうのではないでしょうか。

解団式でのスピーチでも触れたのですが、スポーツをする上で「心技体」が重要だと私は考えています。自分にとって効果的かどうか見極め、記録をとり、その記録を少しずつ向上させることで運動能力を高める―これが「体」です。体の大きさなど、努力が目に見えて分かる部分でもあります。残念ながら、その点では明らかに上智大学に負けていました。並んだ時にひと回りもふた回りもサイズが違う、例えるなら軽トラックと大型トラックのようで、「勝負する前に負けているな」と感じました。

一方で、選手たちに「負けたら終わり」という覚悟が見えない場面もたくさんありました。これは「心」が欠けているということです。「心」と「体」のどちらかが欠けてしまえば、日々の練習で培った「技」も、本番で100%発揮することはできません。

食べて寝てトレーニングをして、まずはしっかりと「体」を鍛える。そうすれば「心」も自ずとついてくるし、「技」もより磨かれる。勝利を収めるためにも、後輩たちに「心技体」を整えることの大切さを伝えたいと思いました。

 

 

▲大学4年時、上南戦の解団式でのスピーチ 

―城戸さんは柔道部に所属されているということですが、ご自身の試合はいかがでしたか?

私自身について言えば、試合には満足しています。11年間の柔道人生最後の舞台に、最高のコンディションで臨むことができ、さらには「4分間の試合のうち30秒以内に勝利を決めること」という目標もばっちり達成できたからです。昨年は「上南戦実行委員長が負けては面目が立たない」「柔道部主将として勝ちは譲れない」という責任感からくる重圧がありましたが、今年はそういったことはなく、純粋に今までの集大成として試合に挑むことができました。

 

▲大学4年時、上南戦において勝利した瞬間 

一方で、柔道部としての結果には満足していません。ただ練習量や姿勢を反省し、上南戦以来、練習日が増えたり筋トレを始めた人がいたりと、みんなも少しずつ思うところはあったみたいです。

―今後の活躍に期待ですね。では最後に、城戸さんが思う「スポーツの魅力」を教えてください。

スポーツそのものの面白さはもちろんですが、真剣に取り組む中で自分自身を知り、成長できることだと思います。上下関係の中での学びや多様な人間関係の構築、挫折や成功体験を通じて、自分自身を客観的に分析する視点ができ、コンサルタントのように自己の成長を設計できるようになることが、スポーツの最大の魅力だと言えるのではないでしょうか。

 

 

▲得意技の内股

私自身は勝ちにこだわる少し気難しい部分と、褒められたら喜ぶ単純な面を持ち合わせているので、その性格をうまくコントロールしながら、高みを目指していきたいと考えています。「心さえ折れなければ何でもできる」と信じて、上南戦で培った経験や体育会特有の根性論、多様な人間関係を通じて得た学びを総動員し、今後も挑戦を続けていきたいです。

 

▲大学4年間一緒に練習を重ねた弟と

 

 

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