卒業生

海外で日本の品質を誇りに、世界中のお客様に信頼と喜びを届ける。

総合政策学部 総合政策学科 2017年3月卒業
宮崎 貴大さん 豊田通商株式会社 モビリティ本部 豊田通商アメリカDania Beach支店

総合政策学部卒業後、豊田通商株式会社に入社。モビリティ本部カスタマーサービス部にてカリブ中南米地域を担当。本社での3年間の勤務を経て、2020年より豊田通商アメリカへ出向。フロリダ州マイアミにある支店でProject Managerを務め、トヨタ純正部品の輸出および同地域での新規事業開発を担当している。

 

多様な人々とチームになり課題に立ち向かう

卒業後、豊田通商に就職し、3年間の本社勤務の後、2020年から豊田通商アメリカに出向し、米国マイアミでカリブ・中南米エリアへの自動車補給部品の輸出事業に携わっています。赴任当時、マイアミ支店の輸出事業は収益が非常に低迷している状態でした。大きな重圧の中着任しましたが、北米や南米への国際供給網の重要性を再認識し、現状をどうにか回復させたいと日々奮闘しました。次第に見えてきたことは、現地従業員たちはそれぞれ自身の仕事に熱意を持ち一生懸命行いながらも、自分たちの仕事が最終的に何に繋がっているのかを意識できていないことでした。

そこで彼らに、マイアミの在庫拠点の重要性や、皆の日々の業務の先にお客様の「笑顔」があることを丁寧に伝えました。仕事の全体像を認識したことで、従業員の意識は格段に向上したと思います。また、従業員と共同の目標を掲げ、全員で考えながら業務の効率化を進めた結果、コスト削減と売上向上に繋がり、安定した収益を上げることに成功しました。

中南米系の移民も多く、様々な文化や価値観を持った人々が混在する職場のため、日本での「当たり前」は通用せず戸惑うこともありましたが、同じ目標に向かって歩むチームの一員として、相手を敬い、話に耳を傾け、日本でのやり方を押し付けないよう意識しながら、少しずつ関係を構築することができたことこそ、この事業を成功に導く鍵となったと思います。

現在は新規事業として、同地域における新車や中古車の安心・安全を担保できるような仕組み作りとして、アフターサービス事業の展開に取り組んでいます。全てのクルマユーザーが愛車を長く大切にご利用いただけるよう、仲間と共にお客様の「笑顔」を守りたいと思っています。

 

海外で働く上での土台を育んだ充実した学生生活

多様な文化や価値観を理解する素養や、グローバル社会において複雑な問題と向き合える対応力を養いたいと考え、南山大学総合政策学部へ入学しました。ゼミの担当教員だった金綱先生は、授業やゼミで多国籍企業の海外展開や人材育成、文化的多様性のマネジメントなどについて、毎回様々なエピソードを交えながら説明してくださり、とても興味深く聞いていたのを覚えています。

また、3年次に先生に勧められてゼミのメンバーと共に参加した国際ビジネス研究インターカレッジ大会では、多面的に物事を捉えられていなかったことを痛感し、悔しさを覚えたのと同時に、他大学のゼミの研究発表から様々な刺激を受けることができました。

この経験から、4年次で「多国籍企業の特許戦略」に関する卒業論文を執筆した際には、他の人とは異なる視点から考えることを意識しました。今思うと、この大会に出たからこそ自分の弱みを知ることができ、また、批判的思考を持つことを意識するようにした結果、その弱点を克服できたと思っています。

海外ビジネスに関わるには広い視野をもって状況を把握・分析することが常に必要となります。現地の政治や経済情勢に影響を受けやすい仕事に携わっている今、大学時代にそのスキルを身に付ける経験ができたことは現在に大きく生きていると思います。

 

仲間と共に日本の誇りを届ける

大学ではラクロス部に所属していましたが、部活動を第一に考える学生と、奨学金を受け取りながらアルバイトをして勉学と部活動の両立を図る学生とでは、部活動に対する熱量も異なります。それぞれの意見・意思を尊重しながらも共通の目標を目指すことが可能な組織作りに注力しました。このチームを支えながらまとめた経験は私の根幹にあり、今もチームワークを大切にしながら業務に取り組んでいます。

私の仕事は日本の製造業とお客様を繋げることです。製造者は「日本製品の品質への信頼」を大切に製造業に携わっています。そのため、私たちも誇りを持ちながら世界中の人々に製品を届けることを意識しています。仲間の従業員と一丸となってメーカーの想いを世界に届け、お客様を笑顔にすることが私の使命です。

 
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