南山生

今春開寮した「南山大学ヤンセン国際寮」でレジデントデザイナーとして活躍!「魅力ある宿舎づくり」を目指して積極的に活動する

法学部 法律学科 3年
市川 希香さん(2022年4月取材)

「南山大学ヤンセン国際寮※」の開寮を前に、昨年の10月にレジデントデザイナーに任命された市川さん。宿舎のルール作りや学生イベントの企画・運営、入居者を受け入れるための準備をおよそ半年の時間をかけて行ってきました。
今回は市川さんに、レジデントデザイナーに応募した経緯や活動内容、現在の宿舎での暮らしについて伺いました。
※日本各地、世界各地から集まった様々なバックグラウンドをもつ学生たちが、共に暮らし学び合う国際学生宿舎。独自の教育プログラムを通して、グローバル人材として活躍するためのスキルを身につけられる。
https://www.nanzan-u.ac.jp/jir/

―最初に、レジデントデザイナーに応募した経緯を教えてください。

コロナ禍において様々な活動が制限される中で、「新しいことに挑戦したい!」と思ったのが一番の理由です。国際交流に興味があったのはもちろんですが、今までやったことのない「新しいプロジェクトを一から立ち上げる」という経験に魅力を感じました。

「開寮後に1年間入居する」などの条件もあったので、正直、応募するかどうかかなり悩みましたが、挑戦してみて本当に良かったと思っています。

 

入居に先立ち実施されたレジデントデザイナー任命式

―レジデントデザイナーとして、どのような活動をしましたか?

最初にメンバー全員で、グループワークやコミュニケーションを学びました。大学の先生や外部企業の方から、「チームで活動していくうえで大切なこと」や「コミュニケーションを円滑にするためのコツ」などを、講義やアクティビティを通して教わったんです。

あとはチームごとに分かれての活動ですね。毎週2時間ほどミーティングを行い、様々なことを話し合って決めていきました。

―チームごとに役割を決めて活動されたのですね。

はい。メンバーはそれぞれ、「広報チーム」、「リビングチーム」、「イベントチーム」のいずれかに所属して活動を行いました。「広報チーム」がSNSの運用や入居予定者を集めた交流イベントの企画・運営を、「リビングチーム」が宿舎で生活する上でのルール作成を、そして私が所属していた「イベントチーム」が宿舎でのイベントの実施方法の決定や開寮後に行うWelcomeイベントの企画・運営を担当しました。

―「イベントチーム」として活動する中で、特に苦労したことは何ですか?

宿舎で行うイベントの実施方法の決定です。例えば、「学祭で出し物を企画したい!」と考えた場合、学祭実行委員に資料を提出するなど、決められたルールの中で手順を踏んで進めていきますよね。では、「南山大学ヤンセン国際寮でイベントをやりたい!」と思ったら、どう動けばいいのか? そういった場合のルールや手順を決めるところから始める必要があったんです。「枠組みを一から作る」なんてチームの誰も経験したことがなくて、意見がまとまらないことも多々ありました。

 

ヤンセン国際寮オープニングセレモニーで挨拶する市川さん

―全員の意見をすり合わせていくのは大変そうですね。一般的には多数決などになりがちですが、どのように解決したのですか?

ミーティングでは各々の意見の食い違いを大切にしました。誰か一人の意見に流されたり、逆に意見が言えない人が出たりしないように、多数決はせず、議論を誠実に行うようにしたんです。

まず、大学内の他のイベントとの差別化を図るために、「寮でイベントを行う意義」について決めたのですが、ここは特に時間をかけて議論しました。初めに全員の意見をずらりと書き出して、話し合いで少しずつ絞っていって…。最終的に「参加者が成長できるイベントを作る」「みんなに開かれたイベントを作る」「ヤンセンでしかできないイベントを作る」の3つに決定しましたが、1つではなく3つにしたのも、「みんなの意見を取り入れたい」という想いがあったからです。

また、この経験を通して「自分の頭で考えて意見を発信することの大切さ」を学ぶこともできました。

 

宿舎内で開催した「Welcome to Jansen」イベント

―市川さんご自身、「以前の自分と変わったな」と感じますか?

そうですね。今までは「自分の意見が正しい」と思い込みがちだったり、逆に「面倒くさいから」と自分の意見を言わずに流されてしまったり…という部分があったんです。けれどレジデントデザイナーとして活動する中で、「人の意見を聞く」「自分の考えを伝える」大切さを実感して。周りの意見を参考にしながら自分の考えを作り、それをきちんと口に出して伝えることを心掛けるようになりました。

―実際に寮生活を始めてみて、いかがですか?

一人暮らし自体が初めての経験だったので、最初のうちは生活するだけで大変でした(笑)。実家との違いに戸惑いを覚えたり、自分で自分の生活を成り立たせないといけないことがとても大変でした。今は寮生活にも慣れてきて、料理をする機会もでき、楽しく生活ができています。

 

共有キッチンでの餃子づくり

―今は宿舎の運営を担う「レジデントリーダー」として活動されているとお聞きしました。

はい。定期的にミーティングを開いて、寮生活での困りごとを解決するための話し合いを行っています。最近だと、キッチンやリビングといった共有スペースの使い方や、ごみ捨てルールの周知などですね。生活習慣も価値観も人それぞれなので、一人ひとりの意見を頑張って拾うようにしています。秋頃には留学生がたくさん入ってくる予定で、ますます大変になると思いますが(笑)、その分やりがいも大きいです。

 

 

レジデントリーダーミーティングの様子

―最後に、今後の目標を教えてください。

「入居者全員を成長させる寮」を創ることです。レジデントリーダーとして、今はまだ生活上のトラブル解決に注力していますが、今後は入居者全員が何らかの能力を高められるような手助けをしていきたいですね。

「学校から近い」とか「友だちと一緒に生活できる」とかだけではなく、この宿舎に暮らしているからこその経験をしてほしいなと思っていて。周りを巻き込んでいろいろと挑戦できる環境なので、イベントを企画してみるなどして、存分に活用してもらいたいですね。

 

入居者のみんなと(前列右から3人目が市川さん)

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