南山生

自分の「好き」に向き合うことで、大学生活がより充実したものに!学生団体「粋」をはじめ、課外活動にも積極的に取り組む

人文学部 人類文化学科 3年/国際教養学部 国際教養学科 3年
津野 陽己さん/久保 明日香さん(2023年10月取材)

南山生と名大生で構成される学生団体「粋」のメンバーである津野さんと久保さん。発行費を集めるところから、企画、取材・執筆、デザイン、配布まで、フリーペーパー『粋』に関わる全てを学生だけで行うこの団体で、現在はDTP部と企画部の部長として活動されています。さらにはそれぞれ、南山大学の有志団体「Nanzan AID」、「アイドル研究会」にも所属し、代表という立場で日々活動に打ち込んでいるそうです。
今回は津野さんと久保さんに、「粋」や学生団体・サークルでの活動内容やそこで得たもの、今後の目標について伺いました。

 

―まずは、学生団体「粋」に入った理由を教えてください。

久保

入学式でもらったサークル紹介の冊子がきっかけです。もともと物を書くことが大好きだったのもあって、フリーペーパーという媒体を知り、面白そうだなと感じて。その時はまだフリーペーパー『粋』の実物を見たことはなかったんですが、「まずは入部してみよう!」と(笑)。

津野

僕は小さい頃から絵を描くことが好きで、クリエイティブなことに強い興味を持っていました。なので、大学で「粋」の存在を知り、誌面のデザインを担当するDTP部に強く惹かれたんです。それまでデザインの経験はほとんどなかったのですが、「新しいことに挑戦してみたい」と入部を決めました。

 

▲「粋」での活動

―「粋」では、どんな活動をしていますか?

久保

フリーペーパー『粋』は季刊で年4回、毎号3000部を発行していて、大学構内や市内の図書館、自動車教習所などに設置しています。メンバーは35人ほどで、私が所属する企画部、津野くんのDTP部の他に、営業部と写真部に分かれていて、制作・発行に関わる全てを学生の手で行っているのが特長です。

津野

毎週月曜日に全体のミーティングがあって、そこで企画のプレゼン会議や進捗確認を行っています。それ以外は、担当ページの制作をメンバー間でやりとりしながら進めている感じですね。それぞれ部長という立場でもあるので、自分の担当分以外にも、後輩にアドバイスをしたり、他部署のサポートをしたり…ということもあります。

 

▲沖縄、台湾取材をする久保さん

 

▲編集中の様子と編集画面(津野さん)

―「粋」で活動してきた中で、一番印象に残っている企画を教えてください。

久保

私は2023年秋号の特集「アイドル」です。入部当初から目標にしていた特集担当になれて、自分の頭の中にあったものが具体的に形になっていくことがうれしくて!制作期間中はかなりアドレナリンが出ていたと思います。実はこれ、2年生の頃に一度プレゼン会議に出して、落選した企画なんです。けれどアイドル好きとしては絶対にやりたかったので、内容を見直して再度プレゼン会議に出して実現した…という思い出深いもの。会議では、どの案を採用するかメンバー全員の投票で決めるのですが、「粋」で活動する中で「伝える力」がついたことが、この企画を無事通すことができた理由かなとも思っています。アイドルのチームカラーを表現したくて、かなり細かく色を指定するなど、デザインを担当してくれた津野くんにはご迷惑もおかけしました(笑)。

津野

一緒に制作を進める中で、久保さんの熱量をすごく感じました。チームやメンバーごとにイメージカラーがあるということも、その時に初めて知りましたね。僕自身もそういう部分へのこだわりは大事にしたかったので、久保さんに教えてもらえてすごくありがたかったです。

―津野さんはいかがですか?

津野

僕は2022年夏号で担当した「ステキ旅」の企画です。当時の企画部の先輩と、夜中の3時頃まで誌面デザインについて話し合ったことをよく覚えています。それまでは「自分が作りたいものを作る」という自分が中心のデザインになってしまっていたのですが、この出来事を通して、企画にはコンセプトや伝えたい内容があって、それをきちんと読者に届けることが大切なんだと気づくことができました。デザインに対する意識も大きく変わったと思います。

久保

確かに!いつも津野くんは、「自分がこうしたい」というよりも「読者が読みやすいかどうか」を一番に考えてくれているなと思います。『粋』の過去の冊子を見たりする時も、「このページはたぶん津野くんがデザインしたんだろうな」と分かるくらい(笑)。

津野

見透かされているみたいで、少し恥ずかしいですね(笑)。

―それだけ長い間、一緒に「粋」で頑張ってきたということですね。タイプの違うお二人に見えますが、お互いの印象などもお伺いできますか?

久保

津野くんはバランサー的な役割を担ってくれる人ですね。私はせっかちというか、「早く結論を出したい!物事を完成させたい!」と力が入るタイプなんですが、そうではない人ももちろんいて…幹部同士での話し合いの場では、津野くんが全体を俯瞰してみた上で意見を言ってくれるので、とても助かっています。みんなが熱くなりすぎた時には、「落ち着こうよ」ととりなしてくれたこともありました。

津野

そうやって久保さんが熱くなれるのは、自分の意見や軸がしっかりあるということなので、すごいなと思っています。僕自身は計画を立てて物事を進めたり、外部の方とうまくやりとりをしたりするのが苦手なタイプ。企画部の部長として、久保さんはそういうところをきっちりとやっているので、とても尊敬しています。

―久保さんは「アイドル研究会」、津野さんは「Nanzan AID」で、それぞれ代表も務められているんですよね。

久保

はい。1学年上の先輩が1人しかいないこともあって、2年生のときから代表をさせてもらっています。コロナ禍で減ってしまったイベントの出演機会を増やすために、商店街のイベンターの方と交渉をし、サークルの体制づくりを一から行って…と、正直大変なときもありました。けれど「粋」での経験が「アイドル研究会」で生かせたり、その逆もあったりして、結果自分自身の成長にすごく繋がったと思います。

 

▲大学祭で「アイドル研究会」のメンバーとしてパフォーマンスをする久保さん

津野

僕は2年生の終わり頃に先輩から指名されて、代表という役を任せていただきました。僕一人では何もできないですが、周りにサポートしてくれる仲間がいるので、うまく任せたり頼ったりしながら、楽しくやっている感じです。もともとはポスターやロゴなどのデザインを行うクリエイターチームに所属していたので、代表になった今でも、引き続きデザイン制作も続けています。僕も久保さん同様、「粋」と「Nanzan AID」という2つの場でたくさんのことを経験して、大きく成長できたなと感じています。

 

▲「Nanzan AID」の代表を務める津野さん

―それは素晴らしいですね!では最後に、今後の目標を教えてください。

久保

現在制作中の冬号で「粋」は引退なので、最後まで妥協せずに紙面製作をすること、そして「アイドル研究会」の最後の舞台となる大学祭で最高のパフォーマンスをすることです!その後は就職活動が待っているので、2つの団体で得たものを武器に、頑張っていきたいです。

津野

僕たちにとって最後の号になるだけでなく、次号の『粋』は80号の節目の号。より一層『粋』を読んでもらえるように、最後まで全力で取り組むつもりです。将来については、大学生活を通して「何かを作る」ことの楽しさを改めて知ったので、クリエイティブなことに携われる仕事に就けたらなと思っています。

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