南山生

新型コロナウイルスの感染防止に向けて、名古屋市と連携して情報を発信!「#それコロナじゃね?」のポスターや動画、チラシで若者に訴える

総合政策学部 3年
水平 諭さん 鈴木 岬成さん(2022年1月取材)

名古屋市と連携し、若い世代に向けた新型コロナウイルス感染症にかかる啓発事業を行った、南山大学の有志団体「Nanzan AID」。同創設者の水平さんが市に協力を申し出たことをきっかけに、啓発メッセージやポスター、動画の制作を担当することになったそうです。
今回は団体創設者の水平さんとデザインを担当した鈴木さんに、制作を行うことになった経緯や、キャッチコピーとデザインに込めた想いについて伺いました。

 

―まずは、「Nanzan AID」を結成した経緯を教えてください。

水平

入学当時、駅から大学までの坂を上り下りするのが苦痛で(笑)、スクールバスを運行したら通学が楽しくなるのでは?と考えたのがきっかけです。当時のクラスメイトを誘って「Nanzan AID」を立ち上げ、学生課主導の「南山チャレンジプロジェクト」に応募しました。大学生活をより充実させるために、みんなと一緒に何かしたいという想いもありましたね。

本山や八事からバスを出して、その収益を生かして奨学金を作り、そこから留学に行けるような仕組みを作るのが最終目標。そのためにまずは団体の認知度向上が必要だと考えて、2019年の大学祭で著名人や卒業生を招いた講演会企画を実施しました。

 

NanzanAID主催の講演会(2019年)

鈴木

この頃、僕はまだ「Nanzan AID」のメンバーではなかったんですが、講演会の様子を見て「すごいことをしているな」と思っていました。名古屋市長の河村たかしさんや元レーシングドライバーの山本左近さん、日本舞踊西川流の西川カークさん、NHKキャスターの加藤里奈さんといったすごい方たちが来ていて、周りの評判もすごくよくて。

この講演会の少し後に、水平くんから「デザインをやってみない?」と声をかけられて参加することになりました。

―名古屋市と一緒に啓発広告を作成することになったのはなぜですか?

水平

新型コロナウイルスの感染防止に向けて、名古屋市の防災危機管理局が若者に効果的な情報発信の方法を模索していることを授業で知り、僕からコンタクトをとりました。コロナ収束のために何かしたいと思ったこと、コロナだからこそできる経験だなと感じたことが応募の理由です。

防災危機管理局側としては、初めは「若者の意見が聞ければ良いな」程度に考えていたそうなのですが、鈴木くんが作った広報物をお見せしたら、「ぜひデザインも担当してほしい」と言っていただけて!そこから「Nanzan AID」がコロナ広報アドバイザーとして活動することになりました。

鈴木

話を聞いた時はうれしかったですね。もともとSNSでイラストレーターとして活動してはいたのですが、水平くんに誘われるまで、デザインに関しては全くの未経験だったんです。それが、「Nanzan AID」のイベントごとにデザインを担当するようになり、その度に独学で勉強してきて…今まで頑張ってきたことが今回の案件につながったのかな、と感じました。

 

名古屋市との打ち合わせ

―そこから、どのようにして広告を作り上げていったんですか?

水平

最初に学内で新型コロナウイルスに対する意識調査を行い、その結果を市役所の方たちと共有しながら、若者に対するアプローチ方法を考えていきました。「若者の間での意識が薄れてきている」という事実から、「まずは若者に新型コロナウイルスを意識させて、正しい知識を身に付けてもらうこと」が重要と捉えて、キャッチコピーを練ることに。

「#それコロナじゃね?」というコピーは、僕の具体的な体験がもとになっています。友人が新型コロナウイルスに罹ったのですが、初期症状の段階では本人は自覚していなかったみたいで…症状を周りに伝えたところ「それコロナじゃね?」と言われて、そこで初めて気づけたそうなんです。そこから今回のコピーが生まれました。

鈴木

デザインは「若者に届くこと」を念頭に制作しました。「じゃね」という若者言葉を使い、学生の立場だからこそできる攻めた内容にするなど、細部までこだわりました。

この広告の狙いは2つあって、まず1つが若者のコロナへの意識を高めること。もう1つがコロナの正しい知識を身に付けてもらうことです。キャッチコピーの周りに感染の症状を載せているのですが、それらを「若者の話し言葉風」にすることで、より若い世代に届くようにしました。ただ、それだけだと「嘲笑」や「いじめ」といったネガティブなイメージと結びつきがちになるので、「共感してもらう」ための言葉や相談窓口への誘導といったフォロー文も入れるなど、工夫しています。

 

#それコロ企画のデザイン解説

―今回の事業を振り返ってみて、いかがでしたか?

鈴木

実物を見るまではあまり実感が湧かなかったんですが、自分が作ったデザインがいろいろな場所に掲載されているのを見て感動しましたね。

なかなかいいデザインが浮かばずに不安になることもあったので、無事に形にすることができて本当によかったです。名古屋市民みんなが見る広告ということで、プレッシャーがすごくて…。

水平

市役所の方から「約240万人が見るから」って言われたりもしたので(笑)。

鈴木

正直、最初は全然うまくいかなかったです。作ったものを周りに見せて、水平くんにも意見をもらいながら、試行錯誤して作り上げた感じですね。人と話すことで課題を見つけて、それを一つひとつクリアにしていくイメージ。これは、デザインをする上で特に大事にしている部分でもあります。

水平

鈴木くんが考えに考え抜いてデザインしていることを知っていたので、僕は彼を信じて見守っていました。「#それコロナじゃね?」の前に、南山大学の創立75周年のロゴとスローガンを学生企画スタッフとして2人で担当していたので、それがいい基礎になったというか、今回の案件にも繋がったのかなと思います。

 

完成したポスターと杉野みどり名古屋市副市長(南山大学卒業生)とともに

―ステキな関係性ですね! 最後に、今後のビジョンを教えてくれますか?

鈴木

今回の経験を通して、僕は「“人の心に響くようなデザイン”を考えるのが好きなんだな」と改めて実感しました。作品を完成させる上で必要なプロセスを深くまで学ぶことができたので、今後にしっかりと生かしていきたいです。

あとは面白いことをどんどん探して、突き進んでいきたいですね。こう考えるようになったのは水平くんのおかげなんです。彼、行動力がすごくて! そういう部分に憧れているので、僕も何事にも挑戦できる人になりたいな、と思っています。

 

鈴木さんがデザインした作品(一例)

水平

そんな風に言ってもらえてありがたいです(笑)。

実は昔、アメリカに留学していた時にテロに直面したことがあって…それ以来、「人生は一度きり。後悔するならやろう」と考えるようになりました。僕の軸になっている部分です。興味を持ったらまずは飛び込んでみる―例えそれが失敗したとしても、改善して乗り越えられると信じています。

今後の目標は、日常生活の気づきやふとした体験を大事にしながら、人として、社会人として成長していくこと。そしていつの日か鈴木くんと2人で、人をワクワクさせる、人の心に届く事業を立ち上げたいと考えています。

 

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